日経MJ(2011年4月22日)に
「「エンターキング」無料テコに客層拡大」という記事が掲載されていました。
主要顧客である若年層の減少、インターネット配信の台頭など、厳しい競争
環境にさらされるゲームソフトや音楽CDなどの販売・買い取りビジネス。
店頭サービスの工夫によって客層を広げ、固定客の獲得を目指すのが、
首都圏を地盤に「エンターキング」を展開するサンセットコーポレーション
(千葉県市川市)だ。
店内各所に仕掛けられた無料サービスをテコに、子供から中高生までを
引き寄せているそうです。
店内に入ると「お茶など各種 無料」と書いた立て看板が目に飛び込んでくる。
ゲームやCD、DVD、書籍の新品販売と中古品買取・販売を手掛ける同店では、
同業他店では見慣れない無料サービスであふれている。
2階にある無料ドリンクコーナーの近くにはマッサージチェアが置かれ、これも無料で
利用できる。
インターネットを楽しめるパソコンも無料。
携帯電話や携帯ゲーム機の充電も無料。
ゲーム最新作のお試し版の利用やCDの視聴も無料。
こんな色々なサービスが全て無料で受けられる。
このサービスを先行して導入した店舗は既存店に比べて、
購買客数が平均77%アップ、売上が平均44%アップした。
無料サービスの狙いの一つは顧客の満足度を高めることだそうです。
この業界は買い取り価格の高さで集客を競うが、
「それでは限界がある」(大川新吾取締役)
価格以外のサービスで違いを打ち出して客を呼び込み、利益なき価格競争
からの脱却を目指すと考えているそうです。
それだけではなく、これまで来店の少なかった客層を呼び込み、ビジネスの幅を
広げる取り組みも行っている。
象徴的なのが店内に設けた「プレイスペース」。
机といすを開放し、店が用意したオセロなどの遊具や、
客が持ち込むトレーディングカード、携帯ゲーム機などで自由に遊べる空間だ。
平日は学校帰りの小中学生や高校生が続々と訪れ「放課後のたまり場」になる。
週末には客同士がトレーディングカードで対戦する大会などを催し、
家族連れなどで盛り上がる。
既存店の来店客の半数を占める18歳〜25歳の学生や新社会人が占めるが、
このプレイスペースは将来の顧客となる、小中学生や高校生との接点を作る
だけではなく、その親である中高年の層も取り込む装置である。
改装した店舗では、週末の購買客数が平日の2倍近くに増え、
親子などのファミリー客の比率が高まっている。
仕掛けは「無料サービス」にとどまらない。
つかんだ客にいかに繰り返し来店してもらうか。
同社が打った対策は、中古品の買取業務の改善だった。
買い取り査定の手続きは、同業他社では1時間〜2時間を要することも
少なくない。一方エンターキングは長くても40分〜50分と1時間以内に抑える。
業界では珍しい中古品を単品管理するPOS(販売時点情報管理)システムを
導入しているからだ。
また、査定で待たせる時間も店内のドリンクやマッサージ、インターネットなどの
無料サービスで退屈させない。
「顧客にとって買い取り査定の手続きは面倒なもの。
いかにストレスを感じさせないかがカギ」(大川新吾取締役)
買取の顧客には当日限定の100円引き券を渡し、新たな購買にもつなげている。
2割の買取客が利用するそうです。
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私はこの記事を読んで、久しぶりに良く考えている会社だなと思いました。
私も日ごろからクライアントにはどこで利益をあげているかを考えるように
お話しています。
そして、価格以外の付加価値で差別化し、既存客に繰り返し繰り返し利用
してもらうように様々な施策をアドバイスしています。
この会社はフリー戦略で見込客を集めて、そして固定客化していく。
また、新しい客層の取り込みにも力を入れていく。
小さな会社やお店は価格競争では生き残れません。
小さな会社やお店が生き残るには、色々なアイデアでお客様を喜ばせ、
繰り返し繰り返し利用してもらうしかありません。
多くの会社やお店で参考になる事例だと思います。
みなさんも良い成功事例はどんどん真似ていきましょう。
真似した後に更に良くなるように改良していきましょう。